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2010年10月14日

まちうたコンサートrev.3 @デックスガレリア 16日夕

子どもたちが自然に親を愛するように、人々が自然に自分の故郷(まち)を愛することができる時代がくるように、故郷の新しい歌をここに集めた。

2007年、2008年、2009年、2010年と毎年、高松をいろんなジャンルの音楽で綴った4枚のまちうたCDたち。当初の目標である4枚リリースを完成したことを記念して、この9月と10月にシンボルタワーでまちうたコンサートを開催することになりました。

9月4日は「恋」、9月25日は「人生」というテーマで、CD製作に関ったアーティストの渾身のステージを披露してもらいました。

そして、この土曜日(10月16日)のコンサートでまちうたコンサートはrev.4、最終ステージとなります。

テーマは、そのまんま「高松」。

トップバッターのHOCCOは、
オーディションで選ばれた10組の地元バンドのオリジナルで構成されたvol.2CD「ロックオブT-city」のトップバッター「THANK YOU」を収録、現在はレコード会社とレーベル契約をして東京で活動しているバンドです。

今年の春、常磐街のライブハウスDIMEのエイジさんに繋いでもらって、出演をプロポーズしたところ、「大好きな高松のためなら、喜んでやらせてもらいます」と、決して良い条件ではないにも関わらずその場で出演を快諾してくれた、めちゃくちゃ気持ちのいい3人の男子です。HOCCOの音楽は大音量でアップテンポながら、一曲一曲はとても美しいメロディラインで作られていて、9月25日のライブもたくさんのファンが参加してくれて盛り上がりました。今回もきっと車で、しかも高速でない道を10時間かけて帰ってきてくれる彼らに会えるのがとても楽しみです。


2番目のミレカンは、
菅涼子と上川美玲で構成される女子二人のユニット。「高松まちうたプロジェクト」とは1,3,4を通して作詞を引き受けた上村良介の書いた詞に、銀河鉄道で一緒に仕事をした菅涼子が曲をつけた「new world(海の上を駆け落ちする恋人の歌)」に一耳惚れした明石安哲氏がはじめた活動であり、要するにミレカンはこの騒動(?)の主なる火付け役の一人ともいえます。

たくさんの魅力的な高松人の協力を得て完成した「SKETCH OF T-CITY」は、高松市長も偶然入手されて以来、超お気に入りになったとブログで絶賛していただけたほどの出来のCDですが、なかでもnew worldは名曲中の名曲。この曲をBGMでかけていた「お客さんが来なくて潰れそうになっていたあるお店」が復活した逸話も生まれている不思議な力のある曲です。

この土曜日のコンサートでも、new world や、私が個人的に気に入っている「この先、海」(切ない別れ話のはじまる歌。昔F地区に実際に立っていた看板がタイトルになった)も、聴けそうです。

秋の夕暮れのカンリョウコの歌声に、できれば缶ワインなんかを片手に酔いしれていただきたいものです。

3番目に登場のSWJOは、
いわずと知れた高松を代表する偉大なジャズバンド。3枚目にリリースされた「JAZZ OF T-city」は、作詞の上村良介監督のミュージカルのために作られた挿入歌や主題歌からも生まれた名盤です。26日はフルバンドで演奏していただいた構成を、今回はデリシャスコンボで、「高松」を味わっていただきます。このコンサートがきっかけでご縁ができた、ピアノ担当兼マネージャーのクメエリコ氏の美貌も一緒にご堪能ください。

そしてラストステージは、アウローラ。
彼女達のことは、巻末の拙著でも紹介しましたがが、クラシックで高松に新しい風を興し続けている彼女たちがまちうたに関わることになったきっかけは、ちょっと面白いです。

vol.2のロックのオムニバスCDのためバンドを募集したオーディションのチラシの「バンド募集」の文字に激反応して、クラシックバンドで応募したことから始まりました。「今回は、ロックが対象なので。。・」と説明した明石さんが、アウローラリーダーの岸上美保のエネルギーを頼もしく好ましく感動して、vol.4はクラシックで、というときに、迷わず彼女たちに声をかけたところから始まります。

岸上さんのご主人で、声楽家・作曲家の七條功氏が作った哀しく美しいメロディに上村良介氏が詞をつけて、まちうたvol.4「メモリーオブT-city」は完成しました。

多くの方に、デックスガレリアに響く美しい美しい生声のハーモニーに会いにきていただきたいと思います。


rev.3となるまちうたコンサートは、10月16日(土)夕方4時からシンボルタワーのデックスガレリアで開催です。



★瀬戸内国際芸術祭連携事業 T-city まちうたコンサート

 日 時:2010年10月16日(土) 午後4時〜午後7時
 場 所:シンボルタワーデックスガレリア 1階ステージ
 テーマ:「高松」
 入場料:無料
 出演者: 16:00-16:30  HOCCO (from vol.2)
      16:50-17:20 mirekan (from vol.1)
      17:40-18:10  SWJO デリシャスコンボ(from vol.3)      
      18:30-19:00  アウローラ (from vol.4)




まちうたコンサートrev.3  @デックスガレリア 16日夕
HOCCO

まちうたコンサートrev.3  @デックスガレリア 16日夕
アウローラ

まちうたコンサートrev.3  @デックスガレリア 16日夕
カンリョウコ@mirekan

まちうたコンサートrev.3  @デックスガレリア 16日夕
SWJO



★巻末付録★
今年4月に香川経済研究所の「調査月報」に掲載していただいた、まちうたの記事です。

高松が好きだから高松を歌う。
~「まちうた」全4集、完全リリースご報告~

                      高松まちうたプロジェクト実行委員会 栗生みどり


Vol.1 始動
敬愛する師匠、明石氏(アーツカウンシル高松「act」副理事長)より「音楽CDを制作するんだけど、君一緒にやらない?」と話があったのは、2006年の春のことでした。高松のまちの魅力を余すことなく伝える「まちうた」を作りたい、というものでした。断る理由は見当たりませんでした。

そしてその年の7月よりプロジェクトは始まりました。vol.1はポップスで、作詞は上村良介(劇団銀河鉄道主宰)さん、作曲は菅涼子さん、歌と演奏は菅さん率いるユニットmirekanという充実したアーティスト群がすでに用意されていました。

資金繰りについては、プロデューサー明石さんのプレゼンにより、CD制作に対して高松市から助成金が支給されることになりました。助成金支給の条件は同額の自己資金を加えた全額を全体予算とするというものでしたので、この資金を捻出するために一口10,000円の趣意書を作りサポーター(協力者)を募ることになりました。

明石さんの連絡係としてvol.1ディレクターに任命された私は、自分にとってはとてつもなく大掛かりなこの企画を実行するために多くのブレーンが必要だと感じ、自分の知る限りの魅力的な人にかたっぱしから声をかけ、実行委員になっていただきました。
多いときは毎週、ACTの事務所にアーティストともに集い、正味約半年の歳月の流れの中果てしない紆余曲折喧々諤々の議論の末、世にも素敵な一枚めのCD, vol.1を2007年3月31日にリリースすることができました。


★作詞家のメッセージ

まちうた。のこと

上村 良介(四国学院大学教授・演出家)

高松は平凡な町である。長崎や横浜や金沢といった、歌になりやすい素材がそこここに転がっている、そんな町ではない。だがわたしにとってこの町は日本のどこより住み易い町だし、よほどのことがない限りほかに引っ越そうとは思っていない。それを愛というのなら、たしかにわたしはこの町を愛している。

たぶんそれはこの町に、わたしの思い出が散りばめられているからだ。初恋も初デートも、失恋も、みんなこの町で体験した。そんな思い出の数々がここに残っている。

じつはわたしは一度この町を捨てた人間である。若いころは大阪、京都、神戸、名古屋と渡り歩いて、東京では十年ほど暮らした。故あって高松に帰ってきたのだが、その後半年ほどして東京に出てみたら、よくもまあこんな人のあふれた町に住んでいたものだと、ほうほうの体で逃げ帰った。

結局、東京はテーマパークとしては面白いかもしれないが、住む町ではなかったということだ。

わたしにとってこの町はわたしの人生を包み込んでくれる町であり、母親のふところのようなものだ。安らぎがあり、穏やかさがあり、和みがある。そしてささやかながらもさまざまなドラマがある。

わたしはわたし自身の体験や友人たちのエピソードからこの詞を書いた。もちろんフィクションも含まれているが、それもまた高松という町のロケーションのなかから発想したものだ。

平凡な町にある平凡なエピソード、それがこの、まちうた。のわたしなりのコンセプトであった。だれかが「そんなこともあったっけ」と思ってくれればそれでわたしは満足だ。

まちうた。はわたしにとって体験だった。そこで得た結論は「この町ってけっこういい町なのかも」ということだった。一度この町を捨てたわたしがいうのだ。信じてもらいたい。


Vol.1作曲家のレコーディング終了報告メッセージ

嘉手納でのレコーディング ちょっとご報告。

カン リョウコ (歌手・作曲家)

「まちうた。」CDのレコーディングに行って参りました。正直、「ホントに疲れた~!」。

普通なら10日でする作業を、4日でやっちゃったんですもの。レコーディングが終了した次の日、全く、ホントに全く(1センチも!)体が動きませんでした。

でも、エンジニアさん達(W氏、K氏)のお陰で、本当に良いものが出来ましたよ。

たとえばW氏はレコーディング中のディレクションもしてくれたんですが、ミックスダウン後にも、「もっと良いものを!」と、一日かけて修正をしてくれていました。本当に、ありがたいです。

わたくしは、W氏が言われてた言葉、「高松の肌触り、におい、質感を出したい」を心に、高松を愛する心を目一杯つめて参りました。

そんなわたくし達、そしてサポーターの皆さんの愛の込もった「まちうた。」CD、是非、ご愛聴いただけたら、と思っております。

…レコーディング中、力みすぎて折れてしまったわたくしのパンプスのヒールの分も(笑)


★まちうたプロジェクト開始のきかけとなった曲(vol.1に収録)

New World     作詞 上村良介  作曲 菅 涼子

夜の海 舟を浮かべ
どこへ彼方へ
この街を捨ててゆく
ふたり遠くへ
ああ キミの髪に星のまたたき
ああ 波に揺られ流されてゆく
ゆく手にはNew World
夢にみるIsland
キミの手を握りしめて いま


かくして、まちうたvol.1はCD、レコ発ライブともに成功を博し、2007年春、実行委員会はめでたく解散したのでした。

★Vol.2 始動

そしてvol.2はロック!ディレクターには、四国のロックシーンをエネルギッシュに開拓・紹介しつづけるデュークの長田亞子さんが任命されました。

まちうたvol.2 ディレクターのプロジェクト開始に臨んでのメッセージ


ロック不毛の地なんて言わせない! 長田 亞子

「まちうた。~Sketch of T-city~」の成功を受け、「まちうた。~Rock Of 【T】City~」と名打った第2弾プロジェクトが始動したのはまだ少し肌寒い4月の上旬だった。最初にこの話をとあるカフェの一角で耳にした時は、私のような極楽蜻蛉が皆を牽引できるのか?と、その夜は一睡もできなかったのを思い出す。力不足を感じたのはもとより、今のライフスタイルの中で、このプロジェクトに費やす時間を見出す事は何よりも困難に思えたからだ。しかし、頭中には不思議な使命感と共に漠然とだが最終絵図が浮かんでいた、強い羨望と煌めきを持って。「実現できるだろうか?」が「実現させたい!」に変わってからは、盟友達と共にディスカッションを繰り返し、少しずつだが目標に近づいてきたと確信している。現在実行委員のメンバーは約30名。媒体関係のスペシャリストを募った他、派遣のプロから販売員、会社オーナーにニート、現役大学生まで実に多彩。そんな私達が作品に求めたのは大きく分けて3つ。【ロック(バンドサウンド)】【オムニバス(公募をする)】【10代~30代をターゲットに】。これは誰に何を言われようとも譲りたくなかった。高松あるいは香川県内に、どれくらいのロックキッズが生息し、活動しているのかを認知することで、彼らをも“まちうた。”に巻き込みたかった為。6月から8月末にかけて口コミや公募告知を行う中で集まったバンド数約50組。そこから厳正なる書類審査と面接、練習視察やライブ観覧などを経て、この度参加決定の10組が選出された。王道のギターロックから元気なパンク、野太いロカビリーに斬新なミクスチャー、グルーブロック、ポップスカ、ピアノエモに、放浪ロックなど正に十人十色。私は美しいダイヤの原石を1つ1つ光にかざす様に楽曲を聴きながら、10組が持つポテンシャルの高さに打ち震えたのである。そう、香川県をロック不毛の地だなんて誰が言ったものか?!けしからん!12月末には各バンドより正式なDEMO音源が集まる予定。同時進行でジャケットデザインも楽曲と同様に公募し、1月中旬にはレコーディング作業へ突入。まだまだ道程は長いが、完成作品が楽しみで心躍るのは私だけではないはずだ。


マチウタ。LIVE (開催報告) 長田亞子

去る4/20(日)、高松DIMEにて『マチウタ。LIVE』が大盛況の中、終了した。実動約1年、多くの敏腕スタッフと、才能溢れるアーティスト達に助けられ、この日を迎えられたことをまず感謝したい。「皆本当にお疲れ様、そしてありがとう」。それからこの場をお借りしてお世話になった媒体各所の皆様、ご協力に感謝致します。

思い返せば不安と期待に胸を躍らせ、ACT事務所に集合したあの日、こんな感動的な最終絵図を描けるとは誰も思わなかっただろう(笑)。正直始めた当初は右往左往の連続、土台作りからのスタートだった。ライブハウスに足繁く通い詰め、チラシを配り、告知をかけ、地元バンドと何度もコミュニケートした。何より私たちを突き動かしたのは、「高松もやればできる!」という熱い気持ち。その結果が「今」であり、「バンド、スタッフとの強い絆」なのである。手記を書きながらとても満たされた気持ちで数ヶ月前の事を振り返る。筋書きのないドラマとはまさしくことことだな。

「高松のロックの夜明け」、活動を振り返り思うことはこれに尽きる。10組10通りのロックと、街への想いが1枚のCDにこれでもか!と凝縮され、完成品を手にした時には鳥肌が立った。「ここまで具現化されるなんて」…私たちマチウタスタッフの想いが、アーティストを介し客席に届いた4/20、『マチウタ。』は皆のものへと昇華された。そう、ライブ会場には今まで見たこともない景色が広がっていたのだ。「高松いくぞー!」という【ラッシュ】のVo.リボンヌの声で歴史的瞬間が幕を開け、【Round Green Alga】にその熱が伝染する。【島津田四郎】が会場を大合唱に導けば【VIVASNUT】がそのグルーヴを更なる高みへ。凱旋ライブとなった【NATIVE×MUSTANG×FuLLNELSON】は、初の高松で鮮烈な印象を観客に残した。大トリ【asp~】は独特の世界観と色濃いステージングでロックの可能性を魅せてくれた。かつて私が味わったことのない濃厚な一体感。

日本で一番小さな県は、東京にだって負けてない!と確信した瞬間だった。

ただ、これがゴールではない。何故ならプロジェクトはまだ始まったばかりだし、このまま終わらす気等さらさらないので。今後の高松の音楽シーンにドンミシット!!
最後に、このプロジェクトに誘って頂いた明石氏に最大級の感謝と敬意を込め、心からお礼申し上げます。


Vol.3 JAZZ OF T-CITY始動

そして2008年春、まちうたプロジェクトは、いよいよvol.3「ジャズ・オブ・T-シティ」CD制作へと始動を始めました。作曲・編曲・演奏その他もろもろの担当は、高松きっての老舗ビッグバンドであるSWJO、ディレクターはSWJO育ての親とも言われているACT副理事長の松崎晃(act副理事長)さん、作詞は上村良介さん、という最初から鳴り物入りでの出航となりました。


SWJOバンドマスター 関元直登さんからの制作報告

「初めて」

SWJO バンドマスター 関元直登

皆様、こんにちは。
アーツカウンシル高松の松崎先生のお声がけを機に、結成18年を迎える私たちSWJOが、初めての本格的なCD製作をするチャンスに恵まれたのは、2008年春ごろのお話でした。

明石さんと、劇団「銀河鉄道」主宰の上村さんとを交えたお話の中から、「銀河鉄道」さんとの夢の共演を依頼され、その延長線として、高松市の音楽をジャズバージョンで制作しないかというものでした。
私たちにとって「初めて」という言葉は大変危険な言葉で、それには私たちが大好きな、夢とロマンを感じるからです。それと同時に、誰にとっても「初めて」というものは、期待と不安を併せ持つ冒険心にも似た不思議な感覚だと思います。

幼いころはそれこそ「初めて」経験することも多いでしょうが、大人になるにつれて、そういう不思議な感覚が減ってきてしまうのが人間の常です。

なので、大人になってからも「貴方のやりたいようにやっていいよ!」って言われてしまうと、なんか子供心をくすぐられてしまい、どうしようもなく暴走してしまいます。

まさにこのアルバム製作は、私たちの青春そのものと化し、その証が、この音になってしまいました(笑)。

今年5月30日(日)に「アリスイン高松」で行われました制作記念発表ライブには、大西市長様、島田理事長様はじめ約100名のお客様が来場され、アンコールの「見上げてごらん夜の☆を」で、ムードは最高潮となり、瀬戸内海にかかる夕陽と虹を見ながら、会場の皆様の心が一つになった、素晴らしいひと時を共有することができました。

“心意気”しかない私たちに全精力でご協力戴きました、郷土が生んだ世界的音楽家ビンゴさん、エンジニアの神成さん、マネージャの岡野さん、PAの太田さん、作詞・曲の銀次さん、菅さん、はじめ録音に携わったすべてのメンバーに心から感謝申し上げます。

「音楽を通して、世界の人たちと感動と笑顔を分かち合いたい」。収録曲「ホープ」のメッセージが、未来の高松市民の心に届きますよう願っています!


★Vol.4 クラシック「メモリー・オブ・T-シティ」

かくしてあっという間にvol.3のCDリリースと制作ライブも終了し、まちうたプロジェクト最終年を迎えたのでした。


まちうたvol.4に寄せて

  アウローラ  岸上 美保

木々の緑日ごとに色めく3月下旬、ACTディレクターの明石さんから一度会えないかというお電話を頂きました。数日後、何のことだか予想もつかず四国新聞社へと出向くと、明石さんから一言「まちうた企画知ってるよね?」と話を持ち出され「もちろんです。」と私が答えると「次回、AURORAでやってみる気はない?」とのこと。予想外のありがたいお話に心が躍りました。「もちろん、やりたいです。」そこから、まちうたプロジェクトVOL4は始まりました。

なぜ、私達にこの話がきたかというと、実はVOL2のロックバンドの一般募集の時に、バンドという文字だけを見てロックという企画を見ず早とちりした私は、イタリアのポップスの曲を歌ったデモテープを送ってしまいました。もちろんロックでもなんでもないAURORAの曲はすぐに没になったそうですが、その時送ったデモテープを明石さんがお持ちになっていて、VOL4はAURORAのクラッシック系でいこうということになったそうです。私の失敗が今回につながって、なんてラッキーなのでしょう。

さて、 AURORAって何者?と思われる方もおられるかと思います。まず、「オーロラ」と読まれた方、綴りは同じなのですが、イタリア語読みで「アウローラ」と言います。夜明け、始まりのような意味があり、2001年にクラッシックだけにこだわらず、ミュージカルやカンツォーネ、ポップスなど様々なジャンルの歌を歌い、皆さんに楽しんでもらえるようなグループを作りたいということで『ヴォーカル グループ アウローラ』を結成しました。それから8年、その頃まだ高校生だった生徒らや後輩など歌いたいメンバーが少しずつ集まり、昨年はイタリア公演まで実現致しました。そして今回は、企画に賛同したメンバー6名のヴォーカルとピアノ、ベース、ドラムで、『OPERA BAND AURORA 』を新たに結成しました。

10年前東京から帰って来た時は、東京の方が都会でいいと頑なに思っておりました。ですが、高松にいると徐々に生まれ育ったこの町の良さがわかってきて、なんて素敵な町なのだろうと感じてきたのです。

それから4年後、高松市をPRする高松ゆめ大使になり、東京を始め、全国に高松を紹介して回りました。そして今でも高松のいいところを皆に伝えたいという気持ちを持ち続けています。そんな中舞い込んできた『まちうたプロジェクト』、私にとって最高の出会いとなりました。是非とも皆の心に感じる最高のアルバムを作りたいと思っています。 木々の緑日ごとに色めく3月下旬、ACTディレクターの明石さんから一度会えないかというお電話を頂きました。数日後、何のことだか予想もつかず四国新聞社へと出向くと、明石さんから一言「まちうた企画知ってるよね?」と話を持ち出され「もちろんです。」と私が答えると「次回、AURORAでやってみる気はない?」とのこと。予想外のありがたいお話に心が躍りました。「もちろん、やりたいです。」そこから、まちうたプロジェクトVOL4は始まりました。


★Vol.4 完成!

2010年3月、まちうたシリーズの最後を飾るまちうたvol.4「 Memory of T-city」はを私の知る限り最も激しい喧々諤々を重ねた末、とうとう出来上がりました。今回は、曲制作、編曲、録音、マスタリング、ジャケットデザイン、制作発表コンサートの企画、演出、ポスター制作、チケット販売のありとあらゆる作業がほとんどauroraによって粛々と辛抱強く進められました。4月に開催されたコンサートは満席のお客様の見守る中、厳しい練習の後がそこかしこに滲み出るようなすばとともにと演出が美しい衣装とともに次々と披露され、auroraの底力を見せ付けられたのでありました。

vol.4完成と、コンサート成功を終えた岸上さんにインターネットラジオでインタビューしました。こちらのURLよりお聴きください。http://www.tokiwaradiostep.com/maron.html


最後に、明石安哲氏の「まちうた」への思いが凝縮されたvol.4のメッセージを掲載して、全4集完成のご報告とご案内の締めくくりとさせていただきまです。


★「まちうた」はご当地ソングです。

                 まちうたプロジェクト実行委員会委員長 明石安哲

 私たちが自身の言葉で恋を語れなくなったのはいつのころからだろう。どこか遠い街の仕種や、どこか遠い国の言葉で恋をするのは現代日本の常識だ。もちろん私たち自身の歌も同時に見失った。

 それはいつのころからだっただろう。たぶん1960年代、戦後昭和の急成長時代、猛烈な中央一極集中の渦の中で全国の地方都市がみんな同じ顔つきに見え始めた頃のことだ。進歩的な若者たちの多くが欧米産ポピュラー音楽に熱狂し、演歌系を中心にちりばめられた多数のご当地ソングは歌い手を失った。ビートルズ来日公演のテレビ映像にかじりついた高校2年生の私もそれに加担した一人だった。

 若者の多くは、やがて意味不明のカタカナ英語を歌う気恥ずかしさに負けて日本語で書かれた初めてのロックやフォークソングに傾倒した。今思い出しても何とも生硬な、ギクシャクした楽曲の一群だったが、アイラブユーと歌うより、アイシテルと関東訛りの標準語で歌う方が気分はずいぶんと高揚した。しかしアイシテルややっぱり讃岐の恋の現実からは遠かった。それが再び気恥ずかしくなってきたのはずいぶん後のことだ。

 ポピュラー音楽の詩の世界では、もうすでにほとんどレッドデータブックの絶滅危惧種となってしまった方言の問題はさておき、せめて恋の舞台くらいは鎌倉の海岸や六本木ヒルズや新百合丘ではなく、大的場やサンポート高松やレインボー通りにできないものかと思い始めたのは10年ほど前のことだ。そんなころ、友人の上村良介が自作の詩に菅涼子の曲をつけて届けてきた。そこからこのプロジェクトは生まれた。

 「メモリー・オブ・Tシティー」はNPO法人アーツカウンシル高松のプロジェクト「まちうた」シリーズの第4集である。プロジェクトは平成19年張るに発表したオリジナルCD「スケッチ・オブ・Tシティー」を第1集として、第2集「ロック・オブ・Tシティー」、第3集「ジャズ・オブ・Tシティ」とジャンルを替えながら高松在住のミュージシャンを選んで毎年1枚のCDを発表してきた。そして4ヵ年計画最終年の今回はクラシック畑の中からオペラバンド的な活動を展開する高松の声楽グループ「アウローラ」をフィーチャーした。

 私たちの街や人々の記憶、思い出を、現代の人々が口ずさむことの出来る歌詞とメロディーに変換して歌にするという作業は思ったほど簡単ではなかった。今回、第一集から作詞を炭層してきた上村良介の詩をクラシカルな味付けで歌曲に仕上げるという作業には、作曲を担当する七條功をはじめ、岸上美穂、越智慎悟、村川和美、山本真梨子、川島晃代のアウローラの全メンバーが相当に本気で取り組んだ。つまり時々口角泡を飛ばす騒動も起きるほどだった。その成果がどれほどのものか、まずは聞いてみてほしい。

 ここには間違いなくこの街に住む私たち自身の新しい音楽世界がある。まだ不出来ではあるかもしれないが、間違いなくここには新しい音楽世界を生み出そうという情熱のほとばしりがある。その望みはやがてかならず成就することだろう。大切なのは決してあきらめないことだ。とはいえ眉上げて勢い込むほどのことではない。高松が好きだから高松を歌う。

 子どもたちが自然に親を愛するように、人々が自然に自分の故郷(まち)を愛することができる時代がくるように、故郷の新しい歌をここに集めた。   (まちうたvol.4ジャケットより引用)


Vol.1~vol.4までのまちうたCDについてのお問い合わせ先:
NPO法人 アーツカウンシル高松
TEL&FAX: 087-851-6005
E-mail: sinrincafe@yahoo.co.jp
vol.4は現在こちらのサイトで購入できます。http://echo.ymw.co.jp/products/detail.php?product_id=238

※関係者のメッセージは、引用先の記載のないものはすべてACT瓦版(アーツカウンシル高松編集)より転載しました。またすべての画像についてはACT瓦版編集委員会の全面的なご協力を戴きました。ここにお礼申し上げます。



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