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2009年07月05日

天の川デート考

今日はジョージナカシマ記念館茶会の0番茶席のチケットが幸運にも手に入ったので、敬愛するMii師匠とともに朝から桜製作所にお邪魔していました。

一席めは、武者小路千家家元内弟子の高畠先生が席主を務める天遊卓の立礼席。

本席の軸は俵屋宗達の筆の入った画讃で、彦星が織姫に会うために川を渡るのに、とても急いでいるため、着物の裾を膝まで上げて水に入っているよ。。という意味の歌が書かれているロマンチックなものでした。

マロンがお茶を戴いた3碗めは、昔の女性がお歯黒に使っていた器を茶碗に見立てた金魚柄の染付の平茶碗。
茶入れは、蓋で隠れる部分にまで蒔絵の入った中継で、江戸期中期のもの。

主菓子は三友堂の渾身の創作菓子で、コシ餡に黒砂糖の香り豊かなゼリーが巻き付いて金星が鏤められている「星の雫」。

ヘタしたら、美術館に所蔵されてしまって、触ることもままならないような貴重なお道具が惜しげもなく披露された贅沢な贅沢な御席でした。

二席めは、記念館館長の永見会長が席主を務める桜製作所製の立礼机を用いた薄茶席(裏千家流)です。
天の川デート考

本席の床には、「木の聲を聴け」と、ジョージナカシマ先生が常におっしゃっていた言葉を永見会長がそのまま心を込めて筆で書かれたという、味のある御軸がかかっていました。
天の川デート考
水指、茶入(ウォールナット)、蓋置、茶杓(オリーブの木)、建水、菓子器がすべて桜製作所製の木製。
天の川デート考

木の素敵さをこれでもかこれでもかと感じさせてくれるような、文字通り「木の聲が聴こえる」お茶席でした。
天の川デート考


そして、お茶会終了後は、久しぶりの伏見塾に参加し、相変わらずの微に入り細に入りの面白い講義内容を久しぶりに堪能しました。
今日の講義は、待ち合いについて。各流派の踏み石の置き方や石の質、数、大小、にじり口からの距離、腰かけのこと、塵穴のことなどを詳しく教えて戴けました。

伏見先生の講義を生で聴けることは香川県で住んでいる人の特権ともいえるんだということが、昨日の二蝶での先生の米寿のお誕生会で改めて実感いたしまして、「また、万障繰り合わせて来なくちゃ」と再認識した次第です。次の講義は11日午前10時から。ご興味のある方は、ご一報ください。

そして、先生のご用意くださったお菓子も七夕に因んだ「天の川」でした。
天の川デート考



好きな人と一年に一度しか逢えないなんて気の毒、、なんて言われることの多い彦星と織姫ですが、
たとえ一年に一度でも、大好きな人と丸一日、確実にデートできるなら、それはそれで羨ましい話。

やっとのことで約束に漕ぎ着けたとしても、その日確実に大好きな人に逢えるかどうかなんて、本当はわからないから。。




夏の始まりらしい一日が終わり、雨の香りがしてきました。




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Posted by マロンアルファー at 17:54│Comments(2)茶の湯
この記事へのコメント
だよね~~~濃厚な1日がいいよね~~
Posted by シネマ大好き娘 at 2009年07月06日 06:23
シネマ
そうだよね
濃さに憧れちゃうね
Posted by マロンアルファー at 2009年07月11日 07:42
 
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    コメント(2)