2008年06月04日
明日には紅顔ありて
今日の伯父の葬儀に、広島からわざわざ車で津田まで来て、参列してくださった女性が二人いた。
「本当に・・・いろいろありがとうございました。ありがとうございました」と伯父に話しかけ、泣きながら棺に花を入れていた彼女達と、火葬場に向う車でたまたまご一緒してお話できたことから、年配の女性の方は、伯父が三原の病院に赴任したときにちょうど外来の受付に配属された方だとわかった。
「私には父がいなかったので、いろいろな場面で父親の代わりになっていただいたんです。奥さまともどもずっと本当の親のように面倒をみてもらったので、ただお礼がいいたくて来ました。」とおっしゃった。
もう一人の女性はその方のお嬢さんのようだったことから、結婚して子どもができても広島と香川でずっと親子関係のような絆を持ち続けていたんだと知った。
伯父の棺桶から離れず、伯父が白骨になっても収骨台のそばで立ち尽くしていた人は、閉院の日まで長く診療所で働いた足の悪い看護婦さんだった。
義理の父は親族代表の挨拶の中で「兄貴は、口が悪いので有名だった。地球は自分中心で回っとるみたいなことを公の場所でも平気で言う人間だった」と述べた。仲の良い兄弟だから言える「愛のある悪口」が随所に盛り込まれたスパイスの効いた挨拶だったけど、地元医師会では伯父が口が悪いというのは有名な話だったみたいだ。
亡くなってわかったこと、それは伯父は、自分よりも立場が弱い人に、限りなく優しい人だったんだということだ。
最後のお見舞いに行った時に、細く白くなってしまった大伯父の腕をさすり続けた小学生の息子に、酸素マスク越しに大きな声で言ってくれた「あ・り・が・と・う」は、最期の力を振り絞って心をこめて贈ってくれたプレゼントだったんだと、改めて、感じた。
こちらこそ、ありがとうございました。
「本当に・・・いろいろありがとうございました。ありがとうございました」と伯父に話しかけ、泣きながら棺に花を入れていた彼女達と、火葬場に向う車でたまたまご一緒してお話できたことから、年配の女性の方は、伯父が三原の病院に赴任したときにちょうど外来の受付に配属された方だとわかった。
「私には父がいなかったので、いろいろな場面で父親の代わりになっていただいたんです。奥さまともどもずっと本当の親のように面倒をみてもらったので、ただお礼がいいたくて来ました。」とおっしゃった。
もう一人の女性はその方のお嬢さんのようだったことから、結婚して子どもができても広島と香川でずっと親子関係のような絆を持ち続けていたんだと知った。
伯父の棺桶から離れず、伯父が白骨になっても収骨台のそばで立ち尽くしていた人は、閉院の日まで長く診療所で働いた足の悪い看護婦さんだった。
義理の父は親族代表の挨拶の中で「兄貴は、口が悪いので有名だった。地球は自分中心で回っとるみたいなことを公の場所でも平気で言う人間だった」と述べた。仲の良い兄弟だから言える「愛のある悪口」が随所に盛り込まれたスパイスの効いた挨拶だったけど、地元医師会では伯父が口が悪いというのは有名な話だったみたいだ。
亡くなってわかったこと、それは伯父は、自分よりも立場が弱い人に、限りなく優しい人だったんだということだ。
最後のお見舞いに行った時に、細く白くなってしまった大伯父の腕をさすり続けた小学生の息子に、酸素マスク越しに大きな声で言ってくれた「あ・り・が・と・う」は、最期の力を振り絞って心をこめて贈ってくれたプレゼントだったんだと、改めて、感じた。
こちらこそ、ありがとうございました。
Posted by マロンアルファー at 20:01│Comments(8)
│大事にするということ
この記事へのコメント
読んでたら、泣けてきた。
今年1月に奈良の伯母が亡くなって、葬儀に行ったことを思い出しました。
明日からいつものマロンさんに復活してください。
今年1月に奈良の伯母が亡くなって、葬儀に行ったことを思い出しました。
明日からいつものマロンさんに復活してください。
Posted by ペンペン
at 2008年06月04日 20:18

ペンペンさん
伯母さんのことが好きだったんですね。良いお葬式だったんでしょうね。
ありがとう、もう復活してますよ!
伯母さんのことが好きだったんですね。良いお葬式だったんでしょうね。
ありがとう、もう復活してますよ!
Posted by マロンアルファー
at 2008年06月04日 20:46

天国への道は送る人が開いてあげるんだといいます。
想い出をいっぱい語り、心をこめて大きく手を振って・・・・49日
今頃、「あ、り、が、と、う」といいながら階段を昇っていることでしょう・・・・
いい人は、かならず黄泉帰ってくれる。感謝と想い出の引き出しを
大切に・・・・
伯父様のご冥福をお祈り申し上げます。
想い出をいっぱい語り、心をこめて大きく手を振って・・・・49日
今頃、「あ、り、が、と、う」といいながら階段を昇っていることでしょう・・・・
いい人は、かならず黄泉帰ってくれる。感謝と想い出の引き出しを
大切に・・・・
伯父様のご冥福をお祈り申し上げます。
Posted by dan at 2008年06月04日 22:29
danさま
素敵なコメントありがとうございます!
そういえば、大きく手を振ることだけは忘れていました。
なので、今から降ります。
あ・り・が・と・う
素敵なコメントありがとうございます!
そういえば、大きく手を振ることだけは忘れていました。
なので、今から降ります。
あ・り・が・と・う
Posted by マロンアルファー
at 2008年06月04日 23:13

身近な人が死んだときって、ものすごーく、自分の心がしゃべりだすのね。
そして、普段はほとんど忘れてしまってる「大事なこと」を、たくさん思い出させてくれます。
お別れは悲しいけど、そのとき感じたことは、忘れないでいたいね。。。
そして、普段はほとんど忘れてしまってる「大事なこと」を、たくさん思い出させてくれます。
お別れは悲しいけど、そのとき感じたことは、忘れないでいたいね。。。
Posted by 海辺のおねぃさん
at 2008年06月05日 00:30

なんもいえんわ~~~さみしくなったね~~
元気だしてね~~~
元気だしてね~~~
Posted by シネマ大好き娘 at 2008年06月05日 08:23
海辺のおねぃさん
お葬式というセレモニーは、死者を悼むためだけのものではないのだということを、今回は強く感じました。大事なことはおねぃさんの言う通り、「忘れないこと」ですね。
素敵なコメありがとう。
シネマ
ありがとう〜〜〜
今日からはまた、「ただの酒飲み」に戻りますよ
お葬式というセレモニーは、死者を悼むためだけのものではないのだということを、今回は強く感じました。大事なことはおねぃさんの言う通り、「忘れないこと」ですね。
素敵なコメありがとう。
シネマ
ありがとう〜〜〜
今日からはまた、「ただの酒飲み」に戻りますよ
Posted by マロンアルファー
at 2008年06月05日 09:36

白骨の御文 私はこれが好き。
いつ死ぬかわからない。
人や先、我や先・・・。
だから、満足して逝けるよう日々精一杯がんばるのみ!!
いつ死ぬかわからない。
人や先、我や先・・・。
だから、満足して逝けるよう日々精一杯がんばるのみ!!
Posted by 秀一郎
at 2008年06月05日 17:13

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